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コンピュータは道具です


第11回 「インターネットの世間話 (その2) 」

Orange Network 1999年11月号掲載

インターネットやパソコンの技術進歩が速いのには 皆さん毎月驚いておりませんか? インターネットが生まれてから30年経ちました。 最初にインターネットの基盤を作った人物は皆さんご存知でないみたいですね。 実はインターネットの基盤を作成したのはUCLAの教授でした。 今から30年前にUCLAとStanfordのコンピューターを接続したのが始まりです。 先日彼らを集めてUCLAで記念パーティがありました。 作った本人たちは インターネットがこんなに活用されるとは考えてもいなかったみたいですね。

その後インターネットは北加州のシリコンバレーを中心に大変成長しました。 クリントン大統領とゴア副大統領の貢献もあり このシリコンバレー中心のハイテック産業が大きな経済成長の役割を与えております。

我々の住んでいるオレンジ郡は南加州のシリコンバレーと呼ばれております。

昔はイチゴとオレンジが主な農業の町であるオレンジ郡が 今や南加州のシリコンバレーと呼ばれているわけです。 それほどオレンジ郡にはハイテックの会社が集まっております。 ハイテックで一般株を販売して億万長者になった人もオレンジ郡に多いですね。

先日Broadcomの社長さんが Newport Beachに$7 Millionで家を買ったのが新聞に載っておりました。 オレンジ郡で一番高い家をそれも全てCashで支払ったようです。 彼は何の仕事をしているかと言うと インターネットを高速で使えるモデム(DSL)を開発、製造、販売しております。 その会社が先日一般株を販売しましたら、翌日社長は億万長者になってしまったようです。 なんとラッキーなのでしょう! それほどインターネットは皆さん将来性があるとみなしております。 普通の人間があっという間に億万長者になってしまうと我々もなにか一発当ててみたい感じですね! 特に我々日本人系統は勤勉で努力をするすばらしい能力を持った方が多いと思います。 もうすぐオレンジ郡の日系人から インターネットで大成功する方も出てくるのではと期待しております。 

インターネットでラッキーになる会社もあれば 不幸になってしまう会社もございます。 ご承知と思いますが 先日東芝さんがLaptopコンピューターの問題で約$1 Billionを支払う内容で訴訟の和解がありました。 $1 Billionを東芝さんが支払うわけです。 $1 Millionではありません。 $1 Billionです!!

私にはとても信じられない事で 理解に困っております。

訴訟の内容を調べると東芝さんのLaptopコンピューターを使用しているとデータ−を失う恐れがあるとの事です。 東芝さんのLaptopを使って死亡したということではありません。データ−が無くなってしまう可能性があると言う事だけです。 それも同時に色々なプログラムを動かさないとデータ−を損失しないみたいです。この話を聞いた時 私は唖然としてしまいました。 アメリカってなんという国なのだろう。

私などウインドウを使用して何十回もデーターを無くしております。 時間でいったら大変な時間のロスです。理屈でいうとウインドウの製造会社であるマイクロソフトを相手にデーター損失で訴訟できるわけですね。 それもマイクロソフトでしたら$1 Billionではなく $100 Billionで訴訟する事になるでしょうか ?

実際のところ 東芝さんのLaptopを使ってデータ−をなくしたと言うケースは消費者の間ではありません。 しかし弁護士が東芝さんを相手に訴訟を起こし 東芝さんが$1 Billion支払って和解する決断になりました。 なぜかと言うと もしこの訴訟に負けたら東芝さんはその何十倍の金額を払わなければいけなくなるそうです。  なんと味を占めた弁護士は 翌日同じような訴訟を コンパック、HP、Eマシーン、Packard NECにも訴訟を起こしております。 もちろんコンパックはとことんまで戦うことを宣言しております。 その他の会社はノーコメントでした。

ちなみに$1Billionという金額は東芝さんがこの10数年間に稼いだ利益全てを支払うわけです。 消費者がLaptopを使って死亡をしたわけでも無いのに ただのデーター損失の恐れだけで$1 Billionを支払うわけです。 アメリカと言う国は偉大であるとともにおかしな国ですね。 複雑な心境です。 私自身22年もアメリカに住んでおり 大変住みやすい国だと思う半面、 このような訴訟で地元日系企業が$1Billionを払わなければいけないと聞くと つくづくアメリカっておかしな国なのだろうと思います。 こんな事件があるとどこの会社も訴訟が怖くてハードを製造しなくなってしまうのではと 心配しております。

ご質問、ご意見等ございましたらE-mailでsupport@iscus.comまでご連絡下さい。
著者 : 桑原トーマス
UCLAコンピューター学科専攻

日系商社、日系ソフト会社を経て1994年にISCをアーバインに設立。
企業向け、個人向けのコンピューターのハード販売とサービス、ソフトの開発と販売、各種コンピュータクラス、インターネット関連のサービスとサポートを展開中。
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